天津外国語大学孔子学院奨学金
中国語国際教育専攻修士(専門型)養成プラン(案)
一、専攻紹介
孔子学院奨学金「中国語国際教育専攻修士(専門型)」は中国語の世界における教育事業と普及支援、中国語を第二言語とする人材、或いは中国語を教育する人材の育成体系の改革?改善、中国語の国際教育の新情勢のニーズに応え、必要のある国家や地域にて特に、留学生の出身国にて中国語を第二言語とする教育に携わり、中国文化を紹介?普及する専門型人材を養成するために設立された学位である。
中国語国際教育は教育学、言語教育学、中国言語文学、文化学などの学科と関連づけ、中国語を第二言語として教育を行うキャパシティの養成を核心として、中国の言語と文化の宣伝?普及能力と異文化コミュニケーション能力の養成に力を入れ、同時に学科の関連性と強みを持っている。
本学科は世界における中国語教育の歴史と現状の調査研究、華僑と非華僑学習者の中国語習得の規則の探求、中国語を第二言語としての教育法の研究を重視すると同時に、理論と実践との結合を強調しながら、大学院生の中国語教育能力と漢語(中国語)文化の国際伝播能力の向上に重きを置く。
二、募集対象と入学試験
募集対象
(1)中国言語と文化に憧れ、中国語国際教育、中国と外国との友好交流に従事することを志し、中国国籍を有していないもので、16歳から35歳までの健康な者(在職中の中国語教師は45歳まで可)。
(2)学士学位を授与された者又は同等の学歴がある者。
(3)HSK5級180点、HSKK中級50点以上の成績を取得した者。
(4)卒業後の教職に就く予定の機関が作成する契約書や証明書を提出できる者は優先的に選考される。
入学試験
当大学は国家孔子学院奨学金募集要項に従い、申請者の願書を審査した上で入学試験を行う。試験は面接を中心に、申請者の中国語言語文化の基礎知識や総合素質、中国語コミュニケーション能力、教師のポテンシャルの有無を重点的に考察する。
三、養成目標
中国語国際教育専攻修士(専門型)は国際中国語教師という職業にマッチングする学位である。主に、流暢な中国語を第二言語講義スキル、優れた文化伝播能力と異文化コミュニケーション能力を有しながら、中国語を世界への推進事業、特に、出身国にて中国語の推進事業に適するとともに、複数の教育目標を達成できるハイレベルで実用型かつ複合型の国際的専門人材を養成する。
具体的な要求は以下の通り:
(一)師を尊び、友を重んじる
師を尊び友を重んじる仕事を敬い、法律を守り、前向きで革新と実践に積極的に取り組むこと。自分で考える力と批判的精神を有しながら、中国語を世界への推進と世界へと広げていくために全力で奉仕する精神を有する者。
(二)しっかりとした知識
中国語言語文化と中国語国際教育の基礎知識、基本理論、基本スキルをしっかり把握していること。「話す」と「書く」における優れた表現能力を有したうえで流暢な中国語でコミュニケーションでき、関係する専門文献と書類を読み且つ翻訳できること。マルチメディア技術とデータベースといった現代的科学技術手段を生かして教育やイベント、学術情報交流、科学技術の情報を検索する能力を有していること。
(三)本学科の把握力
本学科の歴史や現状、最前線の状況に対してやや全面的で深く理解していること。
鋭い目で観察して問題を提起できるし、正しい方法と先進的な手段で問題を分析し
解決できること。そして将来のトレンドを予測でき、中国語国際教育の迅速的な発展のニーズにタイムリーに応え、新たな言語応用研究分野を絶えず切り開いていくことが出来ること。
(四)一つの特技
中国の特技を少なくとも一つを把握すること。例えば、書道、彫刻、中国絵画、中国舞踊、中国音楽、カンフー、切り紙、編み物等。
四、学制と単位
本学科は全日制二年コースであり、学習期間は一年半があるのに対して、残った半年は実習と論文の作成期間となっている。総単位数は42単位以上に取得すること。
五、養成方式
本学科の院生の養成方式は全日制である。
(一) 専攻優先
修士一年目は専門的な理論知識の学習を中心に、学生の基本的な専門素養や科学研究能力、教育原理の養成に力を入れると同時に、関係学科の最前線の理論を把握し、学術的視野を広げていく。
(二) 国内外の教育方式との結合
国内外が結合する専門的教育実践方式を利用している。学生は中国国内で見習教師を終えてから中国語教育の実習に参加させる。条件を満たした学生は出身国の孔子学院や孔子課堂、中国語塾、中小学校などの機構にて中国語教育と文化伝播に従事することができれば、中国の各学校と教育機構で教学の実習も手配できる。
(三) 学位論文
中国語国際教育業界と関連する修士論文を完成させることが要求される。中国語の言語文化教育研究能力の向上を重視するとともに、中国語教師を育成する関連論文作成の指導も行う。学生が科学的研究方法を用いて、自分の力で適切なテーマと精確な資料、そして学術の規範に適する学位論文を完成させることが要求される。
(四) 二人の指導教員制
二人の指導教員制を利用し、中国語力及び教学スキル、中国文化の素養及び異文化コミュニケーション能力という二つの面から指導を行う。
六、カリキュラム
本課程は実際応用を導き手として、国際中国語教師という職業ニーズを目標として、中国語教育力や中華(中国)文明の伝播能力と異文化コミュニケーション能力を養成することで知識を構築させる。本課程は必修科目を柱としてそれに選択科目を加え、実践科目を特色とするカリキュラムとなっている。本課程のカリキュラムは以下の原則に基づいて設置される。
(一) 基礎を固め
学生の中国語レベルの向上を目的とする中国語力及び中国語言語学のコースを 開設することで、外国人留学生の中国語リテラシー能力及び理論の基礎を固める。
(二) 能力の向上
講義スキルのコースを開設することで外国人留学生の中国語理解力と中国語で講義を行う能力を向上する。
(三) 中国文化への理解
関連文化コースを開設することで、外国人留学生の中華(中国)文明や文化への理解と国内外の文化理解と交流を深める。
授業科目の種類 |
授業コード |
授業科目名 |
単位 |
履修期 |
備考 |
必 修 科 目 |
中国語能力 |
|
高級中国語 |
4 |
1 |
8単位 |
|
HSK6級(上、下) |
4 |
1、2 |
中国語言語学 |
|
現代中国語基礎 |
2 |
1 |
4単位 |
|
中国語史基礎 |
2 |
2 |
文化科目 |
|
中国概況 |
2 |
1 |
8単位 |
|
中華文化通論 |
2 |
1 |
|
異文化コミュニケーション |
2 |
3 |
|
中華パフォーマンス |
2 |
2 |
講義スキル |
|
中国語を第二外語教学の理論と実践 |
2 |
2 |
4単位 |
|
講義の設計と管理 |
2 |
2 |
選 択 科 目 |
中国語及び講義スキル |
|
中国語言語要素講義 |
2 |
2 |
4単位以上 |
|
漢字文化と漢字講義 |
2 |
2 |
|
第二言語習得理論 |
2 |
2 |
|
現代言語教育技術 |
1 |
3 |
|
中国語の教材と講義資源 |
1 |
3 |
|
講義測定と評価 |
1 |
3 |
|
コンピュータ資源及びコースウェア |
1 |
3 |
|
論文作成 |
1 |
3 |
|
海外中国語講義実例 |
2 |
3 |
文化科目 |
|
天津民俗 |
2 |
2 |
2単位以上 |
|
中国古典文献研究 |
2 |
2 |
|
国別と地域文化 |
2 |
3 |
実践科目 |
教育実習 |
4 |
3 |
8単位 |
中国文化体験 |
4 |
1/2/3 |
学位論文 |
|
4 |
4 |
4単位 |
総単位数 |
|
42 |
|
|
説明:1、「中華パフォーマンス」は主に「中国書道」、「中国絵画」、「中国民族音楽と楽器演奏」、「中国戯曲」、「中華料理」、「太極拳」等;2、「教育実習」は一ヶ月以上、見習い教師も含まれている。その中で、実際の講義時間は一週間以上である。講義の実習が終了した二週間以内で実習のレポートを提出する必要がある。その内容は講義計画、一課の内容の教案、問題紙一通、講義への反省と指導教員からのコメント(又は実習機構からのコメント)。その中で、講義への反省は2000-4000字の小論文の形で作成する。それは実習レポートの主な内容となる。実習レポートが合格したら単位を取得する;3、「中国文化体験」コースはフィールドワークを中心に中学校を見学するが、在学中に二回以上、毎回二日以上で行う必要がある。4、特別なニーズを持つ学生に対して、一つの科目又は一部の科目又は他の専門知識について個別指導できる。
七、成績評価
(一) 課程評価
各コースの必修科目と選択科目の成績評価方式は指導教員と授業担当教師によって設定する。オープンブックテストとクローズドブックテストやコースウェア、ソフトウェア設計、論文作成、調査報告作成、読書レポート等の形式を取ることが出来る。
(二) 単位の再履修
大学院生は本課程の試験に合格して所定の単位を取得しなければならない。規定期限内に単位を取得できない者は再履修する必要がある。特殊な状況がある場合、指導教員からの書面報告書を教学指導委員会に提出し、承認を受けてから、国家孔子学院に提出して受け付けていただくことになっている。
年度審査
受け入れ校は『孔子学院奨学金年度審査方法』に基づき、奨学金留学生の成績と総合状況と中国語力を全面的に審査した上で「全額奨学金、奨学金の一部支給、奨学金支給停止」という判断を出す。詳しい審査基準はファイルを参照。また、当校の大学院の要求に基づき、第二学期の期末に、学生が関係基準に達しているかどうか、教育実習や論文の作成の可否を判断するように、指導教員及び教師が揃って学生の人柄や学習、実践能力といった面を考察する。
八、学位(修士)論文
(一) 学位論文の書き方
養成計画によると、大学院生は一年間以内(第三、第四学期)に専攻学位論文を完成させる。論文は指導教員の指導の下で自分の力で完成させなければならない。学位論文のテーマは指導教員に指定していただくことができれば、研究テーマグループの課題に基づいて選定することもできる。原則的に学位論文は中国語で書く。学位論文のテーマは中国語の国際教育実践と緊密に結びつけて応用の価値があるべきである。論文の内容は留学生の出身国での教学実験レポートや教学の典型的な事例分析、講義設計を中心とすることが望ましい。
(二) 学位論文の作成段階
1、 指導教員を確定する。
第二学期始めに二人の指導教員を確定する。
2、 単位審査
第二学期末、学生の課程単位を審査した上で指導教員は論文作成の段階に入ることを確認する。
3、 論文の研究計画
第三学期に指導教員の協同指導のもとで、学位論文のテーマを確定し、研究計画を完成させる。また、文献やデータの収集、整理及び論文の初稿の作成段階に入る。研究計画の主な内容はテーマを選んだ理由、国内外の研究現状、論文の基本構造、書類の準備状況、また論文の完成条件と可能性について実行できる計画を立てる。研究計画が認可されてはじめて、論文の作成に入れる。指導教員は学位論文の進度と作成のよさを定期的にチェックする。大学院生は指導教員と関係専門家に論文の進度を報告する。論文の作成や設計が順調に完成するように、指導教員グループは院生の論文の難点を分析し、作成中の問題点を指導する。
4、 論文の規範
論文の作成期間は基本的に一年間であるため、テーマの選定から完成までに十分な時間がある。字数は1万5千字くらいである。剽窃チェック率は20%を上回らない。論文の作成は適切なテーマや十分なデータ、適切な方法、厳密な分析、頼もしい結論、流暢な表現、規範に適している、理論と応用、分析と総合、定量と定性の結合といった特徴があるし、設計と作成は問題を確実に解決でき、正しいデータや合理的な設計、デリケートな制作であるべき。
5、論文の最終段階
第四学期の論文或いは設計が完成した後、(一般的にその年の3月に初稿、4月に次稿、5月に最終稿を提出することになっている。5月から抽選で盲検を行う。盲検で合格していない者は延期して修正する必要がある。二回合格できない者は延期して修正する必要がある。)論文は学術論文のフォーマットに一致するべきで、設計は関係する制作の要求に一致するべきである。最終稿となった学位論文は関連規定に従って刷本にしなければならない。レーザーディスクや他の設計作品を提出したいのなら、実物を提出する必要がある。
九、論文答弁と学位授与
(一) 答弁
『中華人民共和国学位条例暫行実施弁法』と『天津外国語大学研究生院論文管理相関規定』により学位論文の審査及び答弁は行われる。学位課程の試験に合格し、教育実習、社会実践と学位論文や設計を終えたうえで、答弁を申請できる。申請書を記入し、指導教員の承認を取得し、大学院と当校学位委員会の許可を取得して初めて論文や設計の評価と答弁が行える。答弁を行う前に、二人の当専門の専門家によって論文や設計についての評価を行う。その中で少なくとも一人の他の機構の専門家が意見を述べる。評価した結果、合格してはじめて、答弁が進められる。
期限と要求通りに修士論文や設計を終えない者は指導教員と大学院の認可を得た上で答弁を延期させることになっている。
専門職修士答弁委員会は専攻指導教員と業界の専門家の3-5人からなる。答弁委員会の主席は一般的に本校以外の指導教員或いは業界の専門家に担当されている。答弁の手続きは申請者が専門職学位論文や設計の作成又は制作過程、構造、観点及び主な応用価値を説明してもらう。答弁委員会は事前に論文や設計を読んで、説明を聞いてから問題を提出する。申請者は答弁委員からの問題について答弁する。最後に無記名投票という方式で表決するとともに、コメントを書く。答弁委員全体の三分の二以上の専門職修士学位授与の認可投票を得てはじて、専門職修士学位論文答弁に合格し専門職修士学位を授与するよう勧められる。
(二) 学位授与
答弁委員会のあと、天津外国語大学の学位評定委員会は当該学位の授与条件に基づいて学生に対して全面的に審査したうえで、学生に中国語国際教育専攻修士(専門型)学位授与の可否を最終的に決定する。
具体的な条件は以下の通りである。
1、 規定課程を履修して合格した成績と規定の単位を取得した。
2、 要求通りに教育実習を終え、関係実践課程を履修した。
3、 HSK6級200点とHSKK高級60点。
4、 学位論文又は設計答弁に合格した。
5、 学位委員会の審議に合格した。
十、今後の進路
卒業生は帰国して中国語教育に従事し、孔子学院又は孔子課堂で教職に就く;卒業生は出身国の外交や教育等の政府部門や国際貿易機構、新聞出版社及び他の関連機構で中国語言語文化伝播交流に関連する仕事ができる。
十一、クラス編成
1クラスあたり15人くらい。